
ノートパソコン好みの変化
仕事やプライベートで活躍するノートパソコンは新製品として発表されるノートパソコンだけでなく、今まで様々な趣向を凝らした製品が発売されています。
WebDreamが最近欲しいノートパソコンの形状は先日記事にしたとおり、2in1タイプのノートパソコンで液晶とキーボード分離式のデタッチャブルタイプよりも、液晶部分を回転させることで形状が変化するコンバーチブルタイプへと意識が変わってきました。
最近のノートパソコンの2-in-1コンバーチブルタイプといえば、パソコン本体と液晶パネルをつなぐヒンジ部分が360度の回転して、クラムシェルタイプの状態から、180度開いて相手に見てもらいやすくする状態を経てタブレットモードへと変化することで自分の使い方に合わせ易く、相手がいるときなど使い方色々あって便利になっていると感じています。
コンバーチブルノートパソコンを多数取り扱っている、HPダイレクトの個人ストアの”360度くるっとまわる液晶のコンバーチブルモデル 5つのモードを徹底解説”ページがとても参考になります。
出典:360度くるっとまわるHPのコンバーチブルパソコン(HPダイレクト 個人ストア)
URL:https://jp.ext.hp.com/campaign/personal/notebooks/2in1/
Link→ 360度くるっとまわるHPのコンバーチブルパソコン(HP ダイレクト個人ストア)
液晶回転機構のあれこれ
WebDreamが今まで使ったことがあるコンバーチブルノートパソコンをはじめ、量販店などで見たり触ったことがあるノートパソコンで、液晶パネル部分が回転して使うモードを変化できるノートパソコンをいくつか挙げていきたいと思います。
360度液晶回転
現在の主流だと思いますが、液晶パネル部分が360度回転することでモードを変化させることができるタイプです。
なんといっても、この機構の一番重要な部分はパソコン本体・キーボード部分と液晶パネルをつなぐこのヒンジの部分でしょう。
ノートパソコンの一般的な状態であるノートブックモード状態から始まり、液晶を180度開くことができるフラットモード、さらに開いていき画面をメインにして本体部を土台として置いた状態にするスタンドモード、もう少し角度をつけ開いていけば三角形の状態で奥行きを狭めることができるテントモードを経て、さらに液晶を回していき本体とぴったりくっつければタブレットモード変化していくタイプです。
Fujitsu LIFEBOOK P727(2017年8月発売)
このLIFEBOOK P727はWebDreamが使っているFUJITSUの第7世代のCPUの時代のビジネスノートパソコンです。薄型タッチで付属のペンで操作できるものです。

液晶パネルを向こう側へ倒してしまえば180度開くことができ、フラットな状態にできます。


さらに液晶を回転させて、パソコン底面にくっついた状態になればタブレットモードの完成です

正面から見た状態だけでなく、モード変化の流れを側面からも撮影してみました。





このモード変化をサポートするのは、ノートパソコン本体と液晶パネルをつなぐヒンジ部分です。



開く角度によって、ヒンジが微妙に角度を変えながら動いていくことで、モードの変化を実現しているのがわかります。しかも簡単に角度が変わることはなく自分が決めた角度にスムーズに液晶パネルが動くことが気持ち良いです。
このシリーズは進化し続けており、現在もFUJITSUのノートパソコン2in1シリーズとして最新世代のCPUを搭載したモデルが発売されています。
13.3型 世界最軽量注1 ペン内蔵型 2in1 PC
LIFEBOOK UHシリーズ プレミアムモバイルノートPC
最新第13世代CPU搭載の2023年6月モデルや、2022年6月発売の旧モデルが販売されています。Link→ LIFEBOOK UH シリーズ (富士通WEB MART)
液晶水平回転
液晶パネル部と本体のヒンジが中央部分にあり、そのヒンジに直交する2軸があり液晶ディスプレイ部をノートPCとして使う状態で90度の角度で開いた状態で、そのパネル全体を軸を中心にして回転させることで変化させるタイプです。
LIFEBOOK T730(2010年モデル)

WebDreamではこの機構がとても気になり、とても使ってみたかったこともあり中古で探して入手しました。



ノートパソコン本体と液晶パネルをつなぐ左右方向への回転軸と、液晶パネルの開閉軸の直交する2軸構造のヒンジです。
このヒンジが液晶パネル中央にあり、ここでパネルを回転させてノートパソコンモードとタブレットモードへの変化させます。
この機構はかなり古くから考えられていたようで、記憶をたどったらまだ情報が残っていました。なんと20年以上も前2002年10月に発売があったコンバーチブルタブレットPCです。
ソーテック、コンバーチブル型Tablet PC 「AFiNA Tablet AT380B」
Microsoftが提唱するペンPC規格「Tablet PC」に準拠したモバイルPC。電磁誘導式デジタイザ付き10.4型TFTカラー液晶ディスプレイ(XGA/1,024×768ドット表示可能)を搭載し、ペンによる操作が可能。キーボードとスクロール機能付きタッチパッドも装備しており、通常のノートPCのような操作が可能。ペン操作時はディスプレイを180度回転させてキーボード上に折りたたむため、「コンバーチブル型」と呼ばれる。
出典:ソーテック、コンバーチブル型Tablet PC PC Watch
URL:https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/1010/sotec.htm
この機構を搭載したパソコンは健在なようで、OneNoteが数年前ハンドヘルドPCを発売した際に採用していた機構なので目にした方もいるかと思います。
日本語キーボード 7型FHD 2 in 1 ノートパソコン
この製品イメージように液晶が中央部分で回転できるタイプのパソコンです。
7型液晶という超小型なパソコンで、キーボード入力、ペン入力、タッチ入力ができるなんてすごいマシンだと思います。Link→ One-Netbook A1 Pro 7型FHD 2 in 1 UMPC ノートパソコン(ONE-NETBOOKストア Amazon)
このタブレット型PCはノートPCのモードとタブレットモードの2モードしか持たないのですが、企業の営業部隊がこのタイプを持ち歩き営業先で相手に商品説明を行うといった使い方が多かったようです。
液晶パネルが中央の1カ所でつながっておりその部分が回転させて液晶パネルを倒してタブレットモードにして説明画面を見せるのに便利だと思います。
ビジネスモデルで対面で説明をする際に使われたこともあり、中古ショップ等でもまだ販売されているものを見つけることができます。
特殊構造
ヒンジ部の360度回転でも2軸ヒンジ回転でもない、液晶回転機構を持ったノートパソコンがありました。Windows8の時期なのでかなり前のノートパソコンでCPUは第4世代のものです。
液晶パネルが枠の中で回転するもので、これはDELLのXPSシリーズのXPS12 モバイルノートパソコンなのですが、通常はいわゆるクラムシェル型のパソコンと変わりありません。
DELLの販売時の案内で、”革新的な回転ヒンジ設計:フリップヒンジデザイン”と呼ばれていたようです。

しかし、液晶パネル側に回転機能が組み込まれていて、液晶パネル部がパネル外枠と左右の回転軸でつながっており、その軸でパネルのみが回転できるようになっています。







なかなか面白い機構だと驚いたものです。
液晶スライドタイプ
SONYとTOSHIBAから液晶をスライドさせて使用モードを変化させるタイプのノートパソコンが発売されていました。
このタイプはタブレットモードを基本的な使用モードとしていて、そのタブレット状態から液晶パネル部をスライドしてノートパソコンモードにするといったものです。
SONY VAIO Duo11(2013年5月発売モデル)
普段はタブレット状態で、タッチ操作とペン入力で処理を行い、”「Surf Slider™(サーフスライダー)方式」”液晶パネル部をスライドさせることでキーボードで入力業務を行うといった使い分けができるノートパソコンでした。
WebDreamは量販店でスライド機構を試した記憶がありますし、また営業の方がこのパソコンを持参されてプレゼンを受けたこともあります。
タブレットで気軽にタッチ。キーボードでしっかりタイプ。
シーンに合わせてスムーズに切り替え。
ペン入力にも対応した、スライダーハイブリッドPCパーソナルコンピューターVAIO Duo 11 2013年5月発売モデル
出典:SONY VAIO Duo 11 (SONY VAIO公式サイト)
URL:https://www.sony.jp/vaio/products/VD123/index.html
dynabook R822(2012年秋冬モデル)
タブレット状態から液晶をスライドさせて、フラットな状態として利用、そしてさらにスライドさせた液晶パネルを起こしてノートパソコンモードとして使用するdynabookです。
タブレットからフラット、ノートPCへとスムーズに形が変わる。
シーンに合わせて使えるタッチ対応コンバーチブルウルトラブックdynabook(ダイナブック)R822 2012年秋冬モデル
出典:dynabook R822 ウルトラブック(dynabook.com 公式サイト)
URL:https://dynabook.com/pc/catalog/dynabook/121019r822/index_j.htm
発売当時このウルトラブックがとても気になり、量販店に行って液晶の裏側のスライド機構や液晶を起こす機構について確認をしに行ったことを思い出しました。
あれだけの機構をあの薄さによく組み込めたものだと驚きました。
液晶部ヒンジタイプ
回転でもスライドでもなく、液晶パネルと中央部分に第2のヒンジがありその部分で回転させモード変化するタイプです
覚えがあるのはSONY VAIO Fit 13Aで、新しめのものであればMicrosoft の Surfaceシリーズです。
Sony VAIO Fit 13A(2013年11月発売モデル)
好きな場所で、カタチを変えて、思いのままに楽しむ進化形モバイル
パーソナルコンピューター
VAIO Fit 13A
2013年11月発売モデル
出典:SONY VAIO Fit 13A(SONY VAIO公式サイト)
URL:https://www.sony.jp/vaio/products/f13a1/
上記3つの画像の1番目を見ると天板の真ん中に1本の線があるように見えると思います。この部分がヒンジとなっていて、液晶パネルがこの部分で回転するようになっています。
普段はノートパソコンのようにして使い、画面を見せて説明したい時などには液晶画面を回転させてタブレットモードや、プレゼンモードとして利用することをイメージしたパソコンでした。
このタイプもWebDreamは確認していたのですが、タブレットモード時に天板の厚み分の隙間が空くのがちょっと気になったことを思い出しました。
Suface Laptop Studio(2022年前半発売開始)
MicrosoftのSufaceシリーズのノートパソコンです。Surfaceというとタブレットタイプで、タイプカバーキーボードと組み合わせて利用するイメージが大きいと思いますが、このような液晶が回転するタイプも出しています。
パワー、スピード、究極の柔軟性
Surface Laptop Studio で創造力を羽ばたかせましょう。
常識の枠を超えるデザインが、薄型の、14.4 インチ、120Hz PixelSense™ Flow のタッチスクリーンから創造力を解き放ちます。
出典:Suface Laptop Studio(Microsoft Surface 公式サイト)
URL:https://www.microsoft.com/ja-jp/d/surface-laptop-studio/8SRDF62SWKPF
このSurface Laptop StudioはWindows11 搭載で現在も購入可能な液晶回転タイプのノートパソコンです。
変形のイメージとしてはい普段使いをイメージしたラップトップモード、そして液晶ディスプレイとタッチパッド部を使うイメージのステージモード、そしてタブレットとして使うイメージのスタジオモードとして区分けしているようです。
液晶ディスプレイは2400 x 1600と高解像で、タッチ、ペンともに対応しています。CPUについてはMicrosoft Storeの仕様をみると第11世代(2023年7月現在)となっているようです。
気になる方は下のMicrosoft Storeのリンクから概要、仕様など詳細を確認してみてください。
Link→ Surface Laptop Studio (Micorosoft Store 公式サイト)
独自タイプ
液晶パネル部をいかに回転させて、ノートパソコンのモードとタブレットモードといった変更をするかのアイディア・機構が様々あります。
上記で紹介した液晶パネルの回転のヒンジ機構、スライド機構、液晶ヒンジといった方法ではなく、独自の考え方でノートパソコン利用とタブレットの使い方を実現したノートパソコンを紹介します。
TAICHI21-CW009W ウルトラブック
現在はPCパーツだけでなく、ゲーミングPCのイメージが強いASUSエイスースが2012年12月に発売したウルトラブック「TAICHI21-CW009W」です。
液晶パネルが2枚あり、ノートパソコンとして使用する際の液晶面と、その裏側にあたる天板部分にタッチ対応の液晶パネルを搭載した独自アイディアのノートパソコンです。
ユニークなのは、11.6型の液晶ディスプレイを両面に搭載していること。
ディスプレイを開いて使えばノートパソコン、閉じればそのままWindows 8タブレットとして利用できる。
スライドしたり、画面を裏返したりといった操作ではなく、閉じるだけでタブレットに変形できるのは便利だ。出典:表裏2画面の液晶を搭載するUltrabook TAICHI-CW009H 日経XTECH
URL:https://xtech.nikkei.com/it/pc/article/special/20130118/1076703/
このノートパソコンも量販店のPCコーナーで液晶パネルの操作感を試した覚えがあります。ASUSの公式サイトでは情報を探しきれず、発売当時に新製品案内をしていたサイトを見つけたので紹介しています。
まとめ
ノートパソコンの2-in-1コンバーチブルというと、液晶パネルのヒンジ部を軸に360度回転させるタイプが主流なのだと思います。
この液晶回転タイプは現在発売中のモデルも多いようですし、最新世代のCPUを搭載したモデルもあるので欲しいタイプ・モデル・仕様などで選ぶことができます。
本記事ではWebDreamが量販店で見たものや、記憶を頼りに以前発売された液晶回転タイプのコンバーチブルノートパソコンをリストアップしました。
色々な工夫がされて液晶の回転機構を組み込んだノートパソコンが発売されていたのが10年以上も前だということにも今更ですが驚きます。
液晶パネルを回転させることで変形するというコンバーチブル実現をしたものが多いようですが、このほかにも液晶パネルを天板側に設置して処理するものがあったと記憶しているのですが、この記事を書いているときには見つけきれませんでした。
今回掲載した以外の方法でコンバーチブルタイプの実現したものを見つけた際はこちらの記事で紹介したいと思っています。